《ミステリーに挑戦》感想&考察「鑑定士と顔のない依頼人」バッドエンドかハッピーエンドか…。※後半にネタバレあり
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ミステリーは好きで、結構見ている夏夜風です
ミステリーは推理出来るから面白いよな
今回から、繊細女の映画挑戦を少しづつ始めようかと思います!
今回語るミステリー系はもちろん、今まで避けてきたホラーやアクション、SF…。
さらに昔の映画にもどんどん挑戦していこうと考えています。
最初の挑戦はミステリー映画「鑑定士と顔のない依頼人」です!
この映画は2回目の鑑賞なのですが、1回目と2回目で結末の考え方が変わってきたり見る人によって解釈が変わる作品かな…と思います。
バッドエンドかハッピーエンドか…。自分なりの考えと感想を語っていきます。
後半にネタバレがあるのでご注意ください!
~作品紹介~
<公開日>
●2013年12月13日(日本)
<監督>
<キャスト>
●ジェフリー・ラッシュ (ヴァージル 役)
●シルヴィア・フークス (クレア 役)
●ジム・スタージェス (ロバート 役)
●ドナルド・サザーランド (ビリー 役)
…他
《優雅な世界観度》
★★★★星4
《おすすめ度》
★★★星3
《繊細さんへのおすすめ度》
★★星2
~あらすじ~
美術鑑定士として成功しているヴァージルは、女性と接するのが非常に苦手。彼が愛するのは、家の隠し部屋に飾られた数々の女性の肖像画だけ。
ある日、そんな彼に「家の美術品を売りたい」という依頼が舞い込みます。しかし、依頼人の女性のクレアは一向に姿を現しません。
怒るヴァージルですが、彼女が出てこない理由を知り、さらに壁越しに彼女と会話していくうちに惹かれていきます…。
「鑑定士と顔のない依頼人」の注目ポイント
- 優雅な音楽と美術に引き込まれる
- 恋に翻弄される主人公
- 見る人によって結末の解釈が変わる
この後、注目ポイントについて詳しく語ってくぞ
- 美しい音楽や美術が好きな人
- 結末の解釈が分かれる映画を見たい人
- 恋愛ミステリー映画が見たい人
ストーリーの感想と考察
この映画は2回目の鑑賞なのですが、1回目はバッドエンドに思えて…2回目はハッピーエンドで終わっているんでは…?と思えるんです。
2回も3回も見なくても、人によってその解釈の仕方が変わってくるようなので、そこがこの映画の面白い部分だと感じます。
ただ、争いも多いし、明るいシーンがほとんど無いので繊細さんにはあまりオススメ出来ないかもしれません…。
暴力的なシーンもあるから、ショックが大きいかも…。(私がそうだった)
でも、私みたいにミステリー映画が好きという方は、意外と平気かもしれません!
謎めいた世界観を引き立たせる音楽や美術がこの映画の魅力でもあるので、そういったのが好きな人にもおすすめ。
優雅な音楽と美術に引き込まれていく
この映画ではとにかく美術品が出てくるんです。
ヴァージルに依頼してきたクレアという女性の家には様々な美術品があって、色々な所を見回りたくなるんですよね。
とくに、クレアとヴァージルが会う部屋も好きで、お気に入り。
ヴァージルの隠し部屋なんかは、多くの女性の肖像画が飾ってあって、少し異様な雰囲気があるんですけど…
個人的に嫌いじゃないんですよね。(でも、苦手な人はいるかも汗)
そして、映画の魅力を感じさせてくれるもう一つの存在が音楽。
優雅だけど、少し寂しい気持ちになったり、もっと謎が深まっていくような感覚になれるんです。
この音楽が映画にピッタリなんです
この2つの存在があるおかげで、余計にこの映画に引き込まれていきます。
もちろん、不器用な主人公と謎めいた女性の存在も大切ですね。
翻弄される主人公と謎の女性
主人公ヴァージルは、潔癖で女性が大の苦手。女性が現れると顔を伏せて、見ないようにするくらい。
彼が唯一愛しているのは、美しい肖像画たち。
お互いに見つめ合うだけで、その存在を確認するだけで、ヴァージルは満足だったはずですが…。
謎の女性クレアが現れてから翻弄されるように。
女性に慣れてなさすぎて、上手く転がされてる印象もあったし、ハラハラさせられました…。
クレアは姿を現せない理由があって家に引きこもっている状態なのですが、ヴァージルと関わっていくことで少しづつ変化していくんです。
でも、いきなり怒り出したり、そのことについて泣きながら謝っていたりと、度々ヴァージルを困惑させてしまいます。
2人とも凄く不器用で人に慣れていないから争いもあるし…。とにかく見ててハラハラ。
そしてヴァージルの変態感も見逃せない…
いつも壁を隔てて2人は会話をしているんですが、クレアの姿を見たいがために部屋に隠れて覗き見するんですよ。
しかも2回も。
こういう所や怒りの感情をコントロール出来ない所が、子供っぽいというか…
思春期って感じで成長出来ないまま大人になった部分があるのかな…?と思ってしまいます…。
ネタバレ【個人的に考える結末の解釈】
私は1回目を見た時、ただただバッドエンドというか後味が悪く終わったな…
と思ったんですけど、2回目を見た時にもしかしたらそうでもないかも…?ってなって。
個人的に考えたことを語っていきます。ネタバレ注意です!
この映画を見ていて、私は正直「クレアはヴァージルを騙してるのかな…」と怪しんでいたんですけど、彼のウキウキ具合を見ると切なすぎて後味が悪すぎて…。
そしてまさかのビリーとロバートも共犯だったとは思わなくてですね…。
よくよく考えてみると最後の方で、ヴァージル、クレア、ロバート、ロバートの彼女が食事をしていたシーンの違和感も納得できるかな…と。
完成したカタログをクレアに渡すけど「やっぱり売りたくない」と言われ、ヴァージルはそれを破るんですけど、
その時に、ロバートや彼女が大げさなくらいに盛り上げてたのは”後に引けなくさせる”ためと”計画が上手くいった安堵感”を表しているのかなと。
改めて見ると納得できる部分がありました。
1回目の感想
1回目はただただヴァージルが可哀想で。隠し部屋の肖像画が無くなっていることに気づいた時の反応が、もう見てられなかった…。
その後、施設に入るものの何とか持ち直して、プラハに行くヴァージル。
前にクレアが話していた「ナイト&デイ」に向かい、1人寂しく席に座りますが…。
これを見た時、以前の彼であれば1人でも平気だったけど、今では人と食事する幸せを知ったから「連れを待っている」と答えたのかな…と思いました。
ただただ切ない!後味悪い!って思っちゃったな…
そして、クレアが言っていた「ナイト&デイ」は実際には存在しておらず、ロバート達が詐欺によって手にした大金をもとに、店を作ったんでは?と考えたんですよね。
だから歯車がいっぱいのお店なのかな…と…。
そして、そのお店にいればクレアと出会えると期待していて何度も出入りする人を確認してたのかもしれません。
しかし、2回目の鑑賞で少し印象が変わりました。
2回目の感想
2回目を見た時「なぜヴァージルは回復したのか?」という疑問が浮かびました。
施設に入って完全に精神も肉体もボロボロな状態でしたが、以前の部下が郵便を届けに来てから回復しているんですよね。
そしてクレアは本当に彼を愛していなかったのか?という疑問も。
ヴァージルに対する言葉とかがもし嘘じゃないのであれば、部下が届けた郵便の中にクレアからの手紙があったかもしれません。
そこには謝罪が書かれていたかもしれませんし、ナイト&デイで会いたいことが書かれてたかもしれません。
その手紙によってヴァージルはわずかな希望を見つけて、回復することが出来た可能性もありますよね。
そして、彼は不安と期待を持って店に行くんです。
出入りしている人を何度も確認しているのは「クレアかもしれない」というわずかな期待をしていたからかもしれません。
少し考えてから「連れを待っている」と答えたのも不安があったからかも…?
最後はクレアが訪れて色々な会話ができることを願います…。(泣)
<まとめ>最後が衝撃で考察するのも大変
個人的には察していた結末だったんですけど、色々衝撃で2回目を見るのも、考えるのも大変でした。
満足度が高いかと言われると…う~んとなるのが正直な感想です…(汗)
壮大な音楽や美術に期待値が上がるんですけど、それを上回る満足感がなく…。
2回見ることが必須の映画かもしれません。
ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかは見る人によって変わるかもしれませんね。
個人的にヴァージルが後半で人間らしくなっていくのが安心できるというか、良かった所だなと思います。
色々語りましたが今回はこの辺で。最後までご覧いただきありがとうございました!