facebook The King's Speech (Film)より引用
どうも、大勢の前で話すことが大の苦手な夏夜風です
人がいっぱいいたら緊張する夏猫だぞ
たくさんの人が見ている前で堂々とスピーチする人って凄いですよね。
胸を張ってハキハキと喋っていて、正直羨ましいと感じます。
私は大勢の前で話したりスピーチするのがかなり苦手で、緊張して気持ち悪くなります…。
そんな私が主人公の気持ちが少しだけ分かる…と感じたのが「英国王のスピーチ」でした。
実在したジョージ6世の話なのですが、昔から「吃音」に悩まされていてスピーチの際には緊張もあり、どもってしまうんです。
そんな彼を、平民である言語療法士のライオネルが治療する…という内容なのですが、混沌とした時代で簡単に治療が進むわけではありません。
いつ戦争が始まるか分からない時代の物語であり、ジョージ6世の苦しみも映し出されるため、人によっては見ていてとても辛くなるかもしれません。
ただ、そういった人はジョージ6世とライオネルの友情の物語として見てほしいな…と思います。
今回はストーリーの内容というより、人物について語ってる部分が多いです…汗
(大きなネタバレは無しです)
~作品紹介~
<公開日>
●2011年2月26日(日本)
<監督>
●トム・フーバー
<キャスト>
●ジェフェリー・ラッシュ (ライオネル役)
●ヘレナ・ボナム=カーター (エリザベス妃役
…他
《感動度》
★★★★星4
《勇気を貰える度》
★★★★星4
《おすすめ度》
★★★★★星5
~あらすじ~
ジョージ6世は吃音に悩まされてきました。どんな医者に頼っても治らず、大事なスピーチの際にも緊張で上手に話せません。
そんな彼のために妻のエリザベス妃が言語療法士のライオネルに助けを求めます。ライオネルは彼が王室の者だろうと、対等の関係を求めて容赦なく治療を進めていきます。
そんな中、兄のエドワード8世が国王に即位しますが、兄は許されない結婚を果たすため退位します。国王になるしかないジョージ6世は吃音が改善しないまま、大きなプレッシャーを背負うことに…。
「英国王のスピーチ」の注目ポイント
- ジョージ6世の複雑な心と環境
- 王族と平民の強い友情
- 大切な妻と娘の存在
この後、注目ポイントについて詳しく語っていきます
- 悩みやプレッシャーを抱えている人
- 勇気を貰いたい人
- 実話を見たい人
登場人物
実在した国王。吃音に悩み続けていて治療しますが上手くいかず、苦しんでしまいます。癇癪もちで、度々怒鳴るシーンも。
妻が見つけた言語療法士のライオネルによって、やっと明るい兆しが見え始めます。しかし、苦しみは続いてしまいます…。
ストーリーの感想と人物について
王族と平民が「吃音の治療」をきっかけに信頼を深めていく…という話が実話だという事に驚きました。
本来であれば、関わることもなかったかもしれない2人。
もしライオネルが貪欲でお金や名誉を優先する人だったら、ジョージ6世は心を開かず治療をやめていたでしょうし、逆にジョージ6世が傲慢で怠惰な人だったら治療はスムーズにいかなかった。
そういうことを考えると、出会ったタイミングや2人の性格がこの物語を作ったのかな…とも思います。
それにライオネルが王族であるジョージ6世に臆さず、ためらいなく接してたのも良かったな
ジョージ6世も、ライオネルが平民だからってバカにしないのも良かった
また、妻のエリザベス妃の存在も凄く大事だったと思います。
彼女が支えたおかげもあり、辛い状況を生き抜いて行けたとも思います。
ただ、ジョージ6世は強いプレッシャーを感じながらも王族としてのプライドもあり、その苦しみから癇癪を起していたのかなと思います。
立場や時代、実の兄などに振り回されてしまうのが悲しかったです。
それでも大切な家族や友人に支えられて吃音や困難に立ち向かっていく姿は感動的でした。
ジョージ6世の不安定な心と複雑な環境
ジョージ6世は複雑で辛い幼少期を過ごしていたよう。
厳しい父親や意地悪な乳母に苦しめられたことが、大人になった彼の心を不安定にさせます。
父親の行き過ぎた教育が、ジョージ6世の不安定な心とコンプレックスを作ったのかもしれませんね。
当時の大人たちの「こうでなければいけない」という思いは、ジョージ6世には重くて合わないものだったかな。
乳母に意地悪されても、吃音をまわりにバカにされても、両親は公務とかで忙しいから助けてもらうことも難しかっただろうし…。
父親には吃音を理解されず、怒鳴られたみたいだから苦しかっただろうな
複雑な環境に囚われて苦しんだまま成長したと考えると辛いですね。
自信の無さと王族としてのプライドに挟まれていたために、癇癪を起してしまうことがあったのかなと感じます。
国王になる時も、相当なプレッシャーや不安が押し寄せていたでしょう。
彼が残した日記には「母(メアリ皇太后)の元へ行き、話をしたら取り乱して子供のように泣いてしまった」と書いてあるよう。
繊細なジョージ6世にとっては、耐え難い苦痛だったのかもしれません。
彼を演じたコリン・ファースさんのおかげで、こんな風に色々考えてしまいました。
吃音症で王族という難しい役だけど、完璧に演じてたのが印象的でした。
王族と平民の強い友情
ジョージ6世に対するライオネルの接し方が好きです。
王族とか平民とか関係なく、相手が誰だろうと治療を第一に考えて行動していたのが凄いですね。
そういった姿が信頼を得る理由だろうし、圧倒的な安心を感じられるのかもしれませんね。
ジョージ6世が怒ったり辛いことを言っても見捨てずに支えていたのは、ライオネルの優しさと助けになりたい強い気持ちがあったからかも。
本来なら関わることが無かった2人が友人になり、生涯に渡って親交があったのは奇跡のようにも思えます…。
あと、個人的にライオネルを演じたジェフェリー・ラッシュさんも凄いな…と。
前に、彼が主演の映画「鑑定士と顔のない依頼人」を見たんですが…
その時はとても無愛想で不器用な美術鑑定士の役だったから、こわいイメージがあって。
でもライオネルを演じているのを見て、雰囲気が全然違うからやっぱり俳優さんは凄いなと思いました。(月並みな感想ですが汗)
2人の妻と子供の存在
精神的に不安定で体も弱いジョージ6世を支えた妻、エリザベス妃の苦労も相当だったと思います。
ジョージ6世のプロポーズを2回断り、彼の母であるメアリ皇太后が直接話をしても結婚を断っていたエリザベス妃。
それほど王室の暮らしに不安を抱いていたけど、妻になってからはしっかりと役目を果たしていたのは、カッコイイというか芯のある女性なんだと思えます。
また、ライオネルの妻も大事な存在だと感じます。
出てくるのは本当に時々ですが、ライオネルの話を優しく聞いて応援していたり、落ち込む彼にアドバイスしていたり…。
彼女の存在があったからこそ、ライオネルが仕事に専念出来たりジョージ6世と深く関わることが出来たのかなと感じます。
本人達も強くて立派だけど、夫を支えた妻も立派な人達だ
あと、ジョージ6世の長女は後に女王になるエリザベス王女なのですが、父はとても信頼を寄せていたようです。
しっかり者の長女とおませで可愛らしい次女の2人に恵まれたジョージ6世は、たくさんの苦労があったけど、その分幸せもあったのかな…と想像してしまいます。
エリザベス王女が結婚する際には、ジョージ6世は「どうか両親のことを忘れないでいて」という愛情たっぷりの手紙を書いたそう。
とても愛していたということが分かりますね。
エドワード8世とその妻
個人的に、エドワード8世とその妻・ウォリスにも注目しちゃいます。
離婚歴がある女性と結婚するため、退位したエドワード8世。
エドワード8世が亡くなるまで婚姻関係は続いていたようなので、本当に愛し合っていたんだな…と思えます。
でも、やっぱりそんな2人に振り回された弟も可哀想で…汗
弟をバカにしたり既婚女性にばかり惹かれるエドワード8世の好感度は、下がってしまいます(^-^;
でも、軍へ入ることを強く願い、それを拒否されても最前線で戦う人を慰問するなど、凄い所もあるんですよね…。
勲章を得た時にも「戦わないのにもらうのは恥ずかしい」「相応しい人がもっといるのに」と言っていたようです。
王位継承権第一位だったから軍に入れなかったけど、そうじゃ無かったら軍人として活躍していたかもしれませんね。
ただ、妻のウォリスとエドワード8世は人種差別的な発言もしていたらしく、反感を買うこともあったよう。
それに加えてウォリスは人々が苦しんでいる時に、派手な暮らしや格好をしていたこともあって、人々に受け入れられ無かったみたいです。
まとめ<人に助けられて困難に立ち向かった国王>
今回は映画の感想というより、実在した人たちについて考えてみた部分が多いですね汗
他の作品でもそうなんですが、私はストーリーより登場人物について考えるタイプなので今回も深く考えてしまいました。
人物について調べてみると、知らない部分もたくさん出てきてもっと面白くなるなと感じました。
映画を鑑賞してからも、人物について調べた後も、ジョージ6世は人に助けられながら困難に立ち向かったんだなと。
でも本人にも分からない強さがあったからこそ、吃音に向き合って国王として立派に働いていたとも思います。
ではではこの辺で終わります。最後までご覧いただきありがとうございました!