©2018年「日日是好日」製作委員会
映画『日日是好日』(にちにちこれこうじつ)公式サイト 2018年10月13日公開。 (nichinichimovie.jp)
どうも、ほんの少し茶道に興味がある夏夜風です
そんな夏猫の相棒、夏猫だ
今回、私が感想を語っていくのは「日日是好日」です。
大森典子さんのエッセイ『日日是好日-「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』が原作の映画。
典子さんが通い続ける茶道を通して、色々な葛藤や苦しみがありながらも成長していく姿が描かれています。
日本特有の心がじーんとするような静けさもあるし、クスクスと笑える所もあって、繊細な方にはとくにおすすめの作品だと思います。
お茶の音や雨音、樹木希林さんが演じる茶道の先生の穏やかな声が耳に届いたり、四季折々の風景も映されていて、とても心地の良い時間でした。
人によるかもしれませんが、この映画を見た人は「お茶を習ってみたい…」と思えるかも…。
~作品紹介~
<公開日>
●2018年10月13日
<監督>
●大森立嗣
<キャスト>
●黒木華 (典子 役)
●樹木希林 (武田先生 役)
●多部未華子 (美智子 役)
…他
《日本文化の良さを感じる度》
★★★★星4
《茶道を習いたくなる度》
★★★★星4
《おすすめ度》
★★★★★星5
~あらすじ~
真面目だけど少しおっちょこちょいな大学生の典子は、いとこの美智子と共に茶道を習うことに。
タダモノじゃない武田先生に習う茶道は、2人にとって”変”なものでした。しかし少しづつ茶道を理解し、自分なりに向き合っていく典子と美智子。
お茶を習い始めて長い年月が経ち、たくさんの葛藤や挫折、大切な人との別れを経験する典子でしたが、茶道や武田先生との関わりで見えてくるものがありました。
「日日是好日」の注目ポイント
この後、注目ポイントについて詳しく語っていきます
- 心穏やかに映画を見たい人
- 日本の文化を味わいたい人
- 深いものを感じたい人
登場人物
典子は真面目だけど理屈っぽい性格で、おっちょこちょいな面もある女性。自分の人生に悩んでいることが多く、葛藤もあったようです。
最初はよく分からなかった茶道も、少しづつ理解して奥深さを知っていきます。
典子と性格が反対のように思えるいとこの美智子ですが、意外と2人は気が合うようで長く茶道を続けます。
思ったことをはっきり言っていたりバリバリ仕事をするなど、自立した女性。
典子と美智子にお茶を教える武田先生。優しく、時には少し厳しく、お茶を教えてくれます。
典子のことを大切に思っていることが伝わるようなシーンがたくさんあり、先生のあたたかい人柄がよく分かります。
ネタバレ無しの感想
今回はネタバレ無しで感想を語っていきます。
音、風景、空間が心を落ち着かせる
まず凄く感じたことは、日本特有の「静けさ」「四季の美しさ」を感じられる作品だなということ。
お茶の音や畳の擦れる音、茶室に注がれる光と四季の風景が、耳も目も癒してくれるんです。
水の音が好きな人や自然な音が好きな人は、耳心地が良いと感じるのでは!
また、そんな空間に凛と存在する武田先生が凄く素敵に見えるんですよね。
ただそこに存在するだけなのに…不思議だ
この感覚は、いつもひっそりと咲いている花に心が癒されるのと同じなのかも…。
耳心地の良い音、四季を感じる風景、凛とした空間は、色々な刺激に弱い人にとって落ち着くものになるんじゃないかな…。
何度も味わって理解したい深み
「日日是好日」は、一度見て終わるんじゃなく何度も何度も見て、その深さや意味を理解するのが正解なのかな…と思います。
もちろん、正解も不正解も無いと思うんですが汗
一度ではまだ理解していない部分や、感じ切れていないものがあるような気がするので、この映画の深みをもっと味わいたいという気持ちがあります。
もっと年齢を重ねた時に見たら、その深さを知ることも出来るのかな?
だけど、何度見てもいつ見ても理解出来なかったら………それはそれで良いのかなとも(笑)
癒されて落ち着くことは間違いないから、色々な刺激に疲れた時に見ようと思います。
日本を感じるシーンにほっこり
やっぱり茶道を中心とした映画なので、日本を感じるシーンがいっぱいあって、ほっこりしました。
日本の四季、細かな気配りと所作、日本人らしい考え方が、和むし落ち着きました。
やっぱり茶道の所作は難しいし、ルールもたくさんあるみたいだけど、そんな所も日本文化っぽいなと。
茶室から見える日本の四季もうっとりするし…。
映画の中では、月日が流れるごとに「小暑」「白露」「立冬」など、二十四節気で季節の移り変わりを教えてくれるんですが、これが凄く好きな演出でした。
あと、お茶会のシーンでは”正客”を譲り合っていて、お願いされた方は「そんな高いお席、滅相も無い」と言っていたのが印象的でした。
正客はお客の代表で、主宰者と言葉を交わすのは正客の人だけらしいです。すごく重要な人みたい…。
だからみんな譲り合うのかな?
なんにしても、こういう所も日本独特の文化という感じがして、ほっこりしました。
登場人物たちの控えめな存在感
主演の黒木華さんや、いとこ役の多部未華子さん、そして先生役の樹木希林さんの控えめな存在感がすごく良かったです。
控えめな存在感って矛盾してるかもしれないんですが…(笑)
黒木華さんは”華やか”という感じではないけれど、横顔がすごくきれいだし何より茶道とか着物とか、”日本文化”が似合っているな…と感じました。
だから典子の役が、すごくピッタリだったな
多部未華子さんが演じる美智子は、どちらかというと華やかな女性だったのかな?と思うんですが、でもお茶の雰囲気に合ってるし、着物も違和感が無かったですね。
華やかな部分もあるけど、主張しすぎない存在感が良かったです。だから、もっと美智子を見たかったな。
そしてやっぱり、樹木希林さんも凄くて…。(月並みな言葉ですが汗)
話し方も、動作も、目線もとにかく自然で、ついつい注目してしまいました。
一番初めのお稽古のシーンは何度も見たいくらい好きなんですが、本当にリアルで教えている感じで「演技じゃないのでは…?」と思ってしまって…(笑)
典子や美智子に色々聞かれて戸惑っている武田先生も可愛らしいし…
お茶を教える姿や典子に寄り添う姿が素敵でした。
まとめ<日本文化の良さと深さを感じる作品>
日本には茶道や花道など、奥ゆかしい文化がありますが正直難しそうで緊張感があるイメージだから、習いたいとは思えませんでした。
でも、今回「日日是好日」を見て、前より茶道に興味が出てきていつか習ってみたいかも…と思えるように。
典子のように、茶道を通して見えてくるものに出会いたいし、深さを知りたいという気持ちも大きいです。
大森典子さんの自伝エッセイ「日日是好日-「お茶」が教えてくれた15のしあわせ」も読もうかな…と考えてます。
日本文化の良さと奥深さを感じるこの映画は、多分何度も見ると思います(笑)
それでは今回はこの辺で。最後までご覧いただきありがとうございました!