引用:「マダムのおかしな晩餐会」公式サイト
どうも、晩餐会って疲れそうだなぁ…と思う夏夜風です
美味しいものが食べられるなら、行きたいけどな!
今回、タイトルで惹かれて鑑賞した「マダムとおかしな晩餐会」について、語っていきます。
内容はタイトルの通り、普段と変わらない晩餐会が開かれるかと思いきや、あることからメイドのマリアがお客として参加することになり、”おかしな晩餐会”が始まります。
全体的にコメディではあると思うんですけど…
ちょっとした差別的な発言や自虐なども含まれているし、お金持ちならではの苦悩や葛藤も描かれているので、人によっては笑えない…かも…?
個人的には主人公のメイド・マリアと、彼女が恋に落ちる相手・デビットとの”すれ違い”が辛かった…。
ある意味、予想出来る終わり方かな…?とも思うけど、見る人によって結末が変わりそうなので、個人的に考えることも語っていきます…!
~作品紹介~
<公開日>
●2017年11月22日(フランス)
<監督>
●アマンダ・ステール
<キャスト>
●ロッシ・デ・パルマ (マリア役)
●トニ・コレット (アン役)
●ハーベイ・カイテル (ボブ役)
●マイケル・スマイリー (デビット役)
…他
《笑える度》
★★星2
《恋を応援したくなる度》
★★★★星4
《おすすめ度》
★★★★星4
~あらすじ~
パリで暮らす夫婦アンとボブは、友人12人を家に招待してディナーをする予定でしたが、ボブの息子がやってきたことで13人になってしまいます。
アンは「13は不吉」だと言い、急遽メイドのマリアが14人目のお客になることに。目立たないようにするはずだったマリアは、緊張のあまりワインを飲み過ぎてしまいます。
その勢いもあり下品なジョークを披露しますが、その場にいた紳士に気に入られて、2人の関係が始まるのですが…。
「マダムのおかしな晩餐会」の注目ポイント
- 純粋で真面目なマリアの変化
- 色々な事情を抱えるアン
- 見る人によって変わる結末
この後、注目ポイントについて詳しく語っていきます
- もどかしいロマンスコメディを見たい人
- 恋を応援したい人
- お金持ちのダークな部分が気になる人
登場人物
マリアは長い間アンとボブの家でメイドをしていますが、ある日アンに頼まれてお客としてディナーに参加することに。
緊張からお酒が進み下品なジョークを言ってしまうものの、その場にいたデビットに気に入られ、マリアも彼に惹かれていきます。
また、マリアは「デビッドは自分がメイドだと知っている」と、勘違いしてしまいます。
アンはボブの年の離れた2人目の妻。子供もいますが、心も体も満たされておらず、お金と人に囲まれても寂しい思いをしていおり、不倫をしてしまいます。
お金と人と家族に恵まれて幸せそうに思える夫・ボブは、お金に困っており、絵画を売り渡そうとします。フランス語の先生と怪しい雰囲気も。
おかしな晩餐会に招かれたお客の1人、デビッド。
スティーブンに「マリアは両シチリア王家の末裔」だと嘘をつかれて、マリアに興味を持ち始めます。ディナーの最中も、下品なジョークを言うマリアに惹かれていましたが…。
ストーリーの感想と考察
予告の動画を見た時、コメディ要素が強めなのかな?と思って何気なく見てみたのですが…
意外とダークな部分も多くて、人によってはあまり笑えない…ってなるかもしれないと思いました。
笑えないっていうのは、つまらないとかじゃなくて心が落ち込むような感じ…(個人的な感想)
《笑える度》を「星2」にしたのも、それが理由です(汗)
でも、明るくて素直で可愛らしいマリアに救われたり、クスッと出来る部分もあったので、最初から最後まで辛いわけではないです!
恋によって変化するマリアを応援したくなる
アンの友人だと嘘をついて、お客としてディナーに参加することになったメイドのマリア。
だけど、参加するのは本人の意思ではないし「嘘をつきたくない」と訴えながらも、雇い主であるアンに頼まれて、嫌々参加することになったマリアは少し可哀想でした。(笑)
結果的に、英国紳士のデビッドに興味を持たれて2人の関係がはじまるのですが…。
最初はメイドとして真面目でルールを守る素朴なマリアだったのが、デビッドに惹かれていくことで少しづつ変化するように。
きれいにメイクをして、仕事の最中も上機嫌だし、時にはアンのドレスを無断で着てしまったり…。
個人的には、こうやって変わっていくマリアが愛おしくなりました
だけど、「マリアが王家の末裔だと思っている」デビッドと、「デビッドは自分がメイドだと知っている」と思っているマリアのすれ違いが…辛い…。
マリアが幸せになってくれるのかが不安で、見ている間そわそわしちゃってました…。
こんな風に、主人公や登場人物の恋愛の行く末を見守りたい人におすすめ出来る映画かな?とも思います。
もう一人の主人公・アンが抱える事情
アンは、美人で裕福で夫も子供もいる完璧な女性。という感じがするのですが…。
彼女なりに葛藤や悩み、不満、嫉妬などを持っているんです。
お金持ちの夫がいても年齢差があるために、”相手にされない” ”体も満たされない”という気持ちがあって、いつも不満げ。
そのため、不倫をしてしまうんです。
でも、不倫をしても気持ちが軽くなったり、心が満足する…というわけでも無さそうで。
とにかく何かが不満なんだろうな…
あまり大きな声では言えませんが、個人的にアンはあまり好きではありません…(汗)
理由はアンが差別的で人を下に見ているから…でしょうか。
特に「フィリピン人をディナーに呼べない」と言っているシーンには結構ビックリしました。
あと、デビッドに夢中になるマリアに対して不満げで当たりが強いのが辛かった…。
「自分は女性として満たされていないのに、顔も良くないし地位も下のマリアがどうして愛されるのか?」という嫉妬があるんだと思います。
明らかに、自分の方がマリアより容姿も立場も上だと思っているんですよね…。
自分より格下のマリアが幸せそうにしているのが許せないのかな…
見る人によって意見が変わる結末(後半ネタバレ有り)
この映画の結末は、見る人によって変わるようになっています。
マリアの表情を見て、ハッピーエンドなのかそうじゃないのか…色々考えることが出来ます。
個人的にはハッピーエンドだと思いたい…。
その理由を下で語っていきます。
↓ここから、結末のネタバレなのでご注意ください。
最終的にデビッドとの恋は終わったと悟るマリアが、ここから去ることを決意して屋敷を出て、映画は終わるんですが…。
個人的には、マリアが進む先にデビッドの姿があった…みたいな結末なのではないかと…!それを望む…。
理由は、屋敷を出たあとのマリアの表情が「信じられない」という気持ちと「幸せ」という気持ちを表しているような気がして。
メイドという立場を捨てたマリアを、デビッドが迎えに行ったのではないかな…と。
でも、メイドの縛りから解放されたマリアの心情を表している気もするよな…
ここが意見が分かれるポイントですよね。
もう一度見てみると「まだ現実を受け止めきれないけど、どこか心が満たされている」みたいな表情にも見えるし…。
それと、アンがデビッドに真相を伝えるシーンで、彼はそんなに驚いてないしショックを受けてなさそうに見えるのも気になるんですよね…。
伝えている時の会話は聞けないようになっているから、本当にアンは真相を伝えたのかも気になるし…。
真相を知ったデビッドが、それでも愛しているからショックを受けなかった…とかなら納得だけど…
身分の差みたいなのを捨てて、2人は幸せになったと信じたいです…。
<まとめ>差別や格差にショックを受けながらも主人公を応援したくなる作品
「マダムのおかしな晩餐会」は個人的に嫌いじゃないけど、明るくなりたい!という時にはあまり見れない映画かな…と。
ダークな部分が結構あるんで、気を抜いているとグサッとくることも(笑)
だけど、マリアの恋を応援したくなるのは変わらないから、そういう作品が好きな人におすすめ出来ると思います。
それでは今回はこの辺で。最後までご覧いただきありがとうございました!